ネットワークのゲンバ ~ShowNetを支えるメンバーたちの奮闘ブログ~

2014/06/09

NocTeam

今年の注力4テーマ特集 vol.4:ネットワーク編



いよいよInterop Tokyo 2014も明後日に迫ってきました。ShowNetもすでに実運用フェーズへ移行しています。


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このブログでは、ShowNet NOC teamジェネラリストである東京大学 関谷先生が4テーマそれぞれを担当するShowNet NOC teamメンバーにインタビューした模様を先取りしてご紹介しています。

第4回(最終回)はネットワーク編です。

通信キャリアだけでなく、エンタープライズにおいてもSDNへの関心が高まる一方、実際に幅広い層へと浸透するまでにはまだまだ課題があるようです。ShowNetでは、今も発展を続けるSDNの最先端をライブ・デモンストレーションします。




関谷:
ネットワークトラフィックの増加が各方面で話題になっています。今求められるバックボーンの在り方についてどう思っているかお聞かせください。

渡邊:
今の通信キャリアは、増え続けるトラフィックへの対策を常に迫られており、収益を上げにくくなっている現状があります。このため、オペレーションコストの低減や消費電力、ビットあたりの電気代の低減がこれまで以上に課題になってきており、ネットワーク機器の配置も分散型から集中型へと徐々にシフトしてきています。
齋藤:
モバイルキャリアも同じ問題で困っているようです。ルータなど機器の規模や帯域を広げ集中型へとシフトする一方で、セキュリティ対策や負荷分散など、加入者が増える毎にどうしても増設せざるを得ない部分があります。

関谷:
今後はさらにモバイルユーザー、それもヘビーユーザーでない一般ユーザーのトラフィックが伸びていく可能性が高いと思います。その中で「NFV」という動きがありますね。

齋藤:
現在、通信キャリアの中の議論でNFVのユースケースをいろいろと出している段階のようです。。海外ではすでに実際のサービスが始まっているところもあります。

関谷:
なるほど。NFVはまだ通信キャリアレベルでの検討が始まったところなのですね。では、エンタープライズ分野でのSDNソリューションの現状はどうなんでしょう。具体的な導入モデルなどは見えてきているのでしょうか?

齋藤:
SDNに対しては「適材適所」での利用といえばいいでしょう。少し前からOpenFlowの導入事例が増加し、スイッチの物理的な統合と仮想化管理が広がりましたが、最近はオーケストレータでネットワーク全体を管理する事例も少しずつ出始めてきています。SDNはオペレーションコストの削減という目的もありましたが、ネットワークオーケストレーションまで実現できるようになるとSDNの価値が発揮されると思います。

関谷:
すでにShowNetの中でもOpenFlowやSDNを実践してきましたが、その評価はどうでしょうか?

中村:
昨年までの経験から「OpenDaylight」や「OpenContrail」で実現されているような、自動化のための構成・ノウハウはだいぶ蓄積できたと思っています。ただし、オペレーションがもっと「枯れる」必要はありますね。自動化の構成ができても、トラブル時にデバッグができる人がほとんどいない状況では、まだ簡単に使えないですよね。

関谷:
なるほど。では今後の普及の要になりそうなSDN向けアプリケーションの現状や可能性についてはどう考えていますか?

高嶋:
ShowNetでは「TTDB」という機器の設定情報を管理するデータベースを構築しています。今はこのTTDBを参照しながらコンフィギュレーションや運用を行っていますが、もし、SDNのアプリケーション向けに共通化されたAPIがあれば、機器の状態や情報の収集、コンフィギュレーションなどを共通APIで直接制御できるようになるので、かなりの部分をアプリケーションで自動化できるようになります。そういった世界が実現されていけば、ユーザー側の管理コスト削減につながりますし、アプリの実装側も開発コストを下げられるので、もっと普及すると思います。
渡邊:
確かに、OpenDaylight やOpenContrailといったSDNのパーツとなるコンポーネントはそろってきましたので、今後はこれらを束ねるためのノースバウンドAPIが整備されるとよいですね。あと2、3年くらいでしょうか、ノースバウンドAPIが出て成熟してくれば、SDNでの一元管理がエンドユーザにもメリットを感じられるようになると思います。
高嶋:
APIの標準化が、RESTのようなインターフェイスだけでなくプロトコルのレベルでも、もう少しスタンダードになってくれるとよいですね。

関谷:
最後にまとめとして、次のShowNetでやってみたいことがあれば教えてください。

高嶋:
自分の立場での夢なのですが、TTDBの情報からネットワークの構成・管理といったオーケストレーションを自動化させることですね。そのためには先ほど話題になっていたAPIの標準化はとても重要だと思います。
齋藤:
その第1歩として、去年VA(バーチャルアプライアンス)で出展社NWを構築しましたが、今年は、出展社(ユーザ)からのオーダーに合わせてオンデマンドでRouterやFWなどのネットワークファンクションを仮想的に配置し、設定~ネットワーク提供までを上位のコントローラから自動的にデプロイできるシステムを構築する予定です。NFVの一つのユースケースとして、また将来めざしているSDNの一つの姿の途中経過として、お見せできると思います。



インタビューの続きは会場で配布されるShowNet Magazineに掲載されています。ぜひチェックしてみてください。

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